さあ、今回はプライスアクション第2回です。
しっかり学んでトレードに活かしていきましょう‼︎
目次
持ち合いを示唆するプライスアクション
インサイド(バー)
前のローソク足の高値と安値の間にすっぽりと収まっている状態のローソク足をインサイド(バー)と呼んでいます。
欧米ではバーチャートが主流のようで、そこで主流なプライスアクションなので、インサイド「バー」なワケです。
よって、ローソク足ならば厳密に言うと「インサイドローソク」ということになるのでしょうか?ただそんな呼び方をしている人はいませんwww
インサイドバーは陰線だろうが、陽線だろうがどちらでも問題はありません。
インサイド(バー)を包み込むローソク足を母線と呼び、母線の高値抜けか安値抜けを待ちます。つまり、インサイド(バー)が出現した後は、母線の高値抜けをした場合は買いを、安値抜けをした場合は売りを狙うことが基本戦略となります。
また、母線の高値・安値の範囲内にローソク足が溜まれば溜まるほど、パワーが凝縮されていきます。その場合、母線ブレイク後の値動きは強い値動きになることが多いです。
アウトサイド(バー)
直前の値動きをすっぽりと高値から安値までの値動きで包み込んでしまうローソク足をアウトサイド(バー)と呼びます。
インサイド(バー)と被る要素が多々あります。
アウトサイド(バー)も陰線だろうが、陽線だろうが決まりはありません。
アウトサイド(バー)が出現した後の母線ブレイクが基本戦略となります。つまり、高値ブレイクで買い、安値ブレイクで売り狙いです。
アウトサイド(バー)直前のローソク足が多ければ多いほど、パワーが多く溜め込まれていると判断されるため、母線ブレイク後は値動きが強くなることが多いようです。
トレンド転換を示唆してくれるプライスアクション
ブリッシュリバーサル
値動き時間中に、前回ローソク足の安値を更新したにも関わらず、前回ローソク足の実体部分を越えて終値を付ける現象をブリッシュリバーサル(Bullish Reversal)と呼びます。
直前のローソク足の安値を更新するぐらいの売り気配であったのにも関わらず、ゴリッ!!と押し返され押し返され押し返され~の、直前ローソク足の実体をも越え~の!!なので、いかに上昇圧力が強いかが想像できますよね!
この説明からも分かる通り、上昇の勢いが強いことを教えてくれるので、ブリッシュリバーサルは下降トレンドからの反転上昇を示唆するプライスアクションとして認識されています。
直前のローソク足の実体に留まることなく、高値すらも越えて終値を付けた場合は、より強いサインとして認識されます。
ベアリッシュリバーサル
直前のローソク足の高値を更新したにも関わらず、直前のローソク足の実体を越えて終値を付けた状態をベアリッシュリバーサル(Bearish Reversal)と呼びます。
説明としてはブリッシュリバーサルと真逆の説明になります。
直前まで続いていた上昇トレンドの勢いに乗って、直前ローソク足の高値を更新したにも関わらず、押し戻されて、実体すらも越えて終値を付けています。それだけ高値を更新した先に、非常に強いレジスタンス要素があったのでしょう。
下降圧力が強いことが容易に想像することができます。
よって、ベアリッシュリバーサルは上昇トレンドからの反転下落を示唆してくれるプライスアクションとして認識されています。
終値が直前のローソク足の安値すらも越えて確定した時は、より強い反転下落のサインとなります。
ダマシを利に変えるプライスアクション
フェイクセットアップ
レンジ相場において、レンジ圏を抜けたにも関わらず、抜けた方向への本格的値動きに繋がらず、むしろ反対方向への加速が始まる値動きをフェイクセットアップと呼びます。
本来、レンジ相場はレンジの高値を越えた時は買いを、安値を越えた時は売りを基本戦略としますが、それを否定する形を取ります。
レンジ圏を抜けた時、「レンジブレイクだ!!」と言ってエントリーする新規参入勢が、レンジ圏を抜けたにも関わらず戻ってきたローソク足を見て、「ダマシか?!」と言って修正に入ります。
つまり、決済は反対の売買行為をすることになるので、買いで入っていれば売り、売りで入っていれば買いの注文を出すことになります。そうすることで、反対方向への動きを手助けする形になります。
また、こういうところに必ずいるのが逆張り勢です。抜けなかったと見るや否や、レンジブレイク方向に対する逆張りを思いっきり仕掛けてきます。
最後に既にポジションを保有していた勢力が、この動きを見て手仕舞いを始めます。
例えば、上図のレンジに入る前に下降トレンドが続いており、その状況から売りポジションを保有していた勢力がレンジ中もポジションを保有していたとします。
売り方向へレンジブレイクを果たせば、更に含み益が増えるワケですから、そのまま保有し続けることになるはずです。しかし、このようにレンジブレイクの失敗を見れば、「ダメだこりゃ...」と手仕舞いを始めることは簡単に想像することができますよね。
よって、以上の動きが全て重なると、反対方向への勢いが徐々に強くなっていき、終いには、反対側のレンジブレイクを果たすまでになってしまうのです。これを見た新たなレンジブレイク参入者が更にこの動きに拍車を掛けます。
この、反対側のレンジブレイクを果たした時に初めてフェイクセットアップが完成します。
フォールスブレイクアウト
過去に付けた節目となる高値や安値のブレイクアウトに失敗し、逆方向への値動きが加速していくプライスアクションをフォールスブレイクアウトと呼びます。
流れとしては、フェイクセットアップと同じ流れとなります。
- 新規参入勢のブレイクアウト失敗と判断した後のポジション修正
- 逆張り勢のブレイクアウト方向に対する逆張り
- ブレイクアウト方向のポジション保有勢による手仕舞い
フォールスブレイクアウトは発生した直後に完成したものとして認識されます。
フェイクセットアップとフォールスブレイクアウトの違い
さて、フェイクセットアップとフォールスブレイクアウトについて説明してきましたが、「一体何が違うの?」と思った人もいるかと思います。
「ブレイクの失敗が契機となって逆方向への値動きが加速するプライスアクション」
という意味では全く一緒だにゃ~
いちいち名前変えることねぇにゃ~!!
覚えることが増えて大変だにゃ~
一応違いはあるので、まとめてみよう。
- フェイクセットアップ…ブレイクアウト失敗後、反対側のブレイクアウトが成功した時に初めてフェイクセットアップとみなされる
- フォールスブレイクアウト…ブレイクアウト失敗直後すぐにフォールスブレイクアウトとみなされる
- フェイクセットアップ…レンジ相場における、高値・安値のブレイクアウト局面でのダマシ
- フォールスブレイクアウト…トレンド相場における、高値・安値のブレイクアウト局面でのダマシ
名前に違いはありますが、名前の違いを知っていようが、知っていまいが、トレードをする上ではあまりと言うか、全然影響はないと思います。
重要なのは、「そういう値動きがトレードの世界にはある」という事実を知っていることにあると私は思います。
長期足でのプライスアクション使用のススメ
どんなインジケーターや、どんなオシレーターよりもいち早くサインを示してくれるプライスアクションですが、一体どの足を使えばいいのでしょうか?
私の持論ではありますが、絶対的に
長期足でのプライスアクションの使用をおススメします!!
なぜなら、トレードにおいて長期足の影響力が大きいのは常識であり、プライスアクションも例外ではありません。
例えば5分足で発生したスパイクハイと、日足で発生したスパイクハイ、その後下降への値動きが加速するとして、どちらが優位性があるでしょうか?
「スパイクハイ発生後のローソクを1本だけ獲りにいく」という縛りで考えると分かりやすくなるかもしれません。
5分足ならば、5分間しかその効果を享受することはできませんが、日足ならば、ローソク1本1日分です。いくらでも売りのチャンスを下位足で探すことができると思いませんか?
タイミングや、素直な値動きに恵まれれば、日足1本分まるまる獲れてしまうかもしれません。
また、日足ならば、ある程度の時間を買いか売り、どちらかにトレードを絞り続けることができますが、5分足では色んなプライスアクションが次々と発生し、トレードがだいぶ忙しくなることでしょう。
なので、「朝一で前日までに発生した日足のプライスアクションで、その日のトレードスタンスのある程度の当たりを付け、その上でインジケーターやオシレーター、ダウ理論やグランビルの法則を織り交ぜ、1時間足や4時間足のプライスアクションも見ながらトレード修正をしていく」というのが、1番プライスアクションを活かせる方法だと私は考えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?朝一で、水平ラインやトレンドラインの確認とともに、日足のプライスアクションを確認することを強くおススメ致します。
- 持ち合いを示唆するプライスアクションにインサイド(バー)とアウトサイド(バー)があり、いずれも母線のブレイクアウト方向への売買が基本戦略となる
- トレンド転換を示唆してくれるプライスアクションに、ブリッシュリバーサルとベアリッシュリバーサルがあり、トレンドの転換を教えてくれる
- ダマシを利に変えるプライスアクションとして、フェイクセットアップとフォールスブレイクアウトがあり、ブレイクアウト失敗というダマシを利に変えられるチャンスを与えてくれる
私もプライスアクションを勉強するまでは「なぜここでこんな動き方をするんだ?!」ということが多々ありましたが、学んだ後はその値動きの理由が分かるようになりました。
トレードの最小単位である値動きから分析する方法は、どんなインジケーターやどんなオシレーターよりも大衆心理を如実に捉える素晴らしい方法であるかもしれません。
値動きはトレードの基本!!しっかり学んでトレードに活かせるようになりましょう!!
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