さて、今回は比較的若いインジケーター、ボリンジャーバンドを取り扱ってみたいと思います。
全然いい前置きが思いつかんのでもういっちゃいます!!
ほいじゃ、早速行ってみよ!!
目次
ボリンジャーバンドとは何じゃ?!
ボリンジャーバンドは、1980年代前半に、アメリカの著名なテクニカル研究家であるジョン・A・ボリンジャーさんによって開発されたトレンド系インジケータで、移動平均線に標準偏差を盛り込んだテクニカル指標です。
標準偏差とは、データの散らばり具合を表す値のことで、統計学などでよく使われています。計算式は私のような文系人間が拒絶反応を起こすような計算式になるため、ここでは割愛いたしますw
単位は「σ(シグマ)」を使い、平均を中心として約68%の範囲内に収まる距離を±1σ、約95%の範囲内に収まる距離を±2σと表しています。これをチャートにも使えないか?とボリンジャーさんが考えてくれたワケですねぇ。
この標準偏差を移動平均線に盛り込むとどうなるかというと、
- 中心=移動平均線(0)
- ±1σ=約68%
- ±2σ=約95%
- ±3σ=約99%
ということになります。つまり、±1σ内には約68%の確率でレートが収まり、±2σ内には約95%の確率でレートが収まるという風な見方をします。
あえて始めに言おう
ボリンジャーさんはそんな事言うてまへんで!!
ボリンジャーバンドはよく「逆張りのテクニカル指標」として紹介されています。
- +2σにレートが達したら買われ過ぎ=売りサイン
- -2σにレートが達したら売られ過ぎ=買いサイン
と、判断し、それぞれレートが達した時に逆張りを仕掛けるというものです。
確かに性質上±2σ内に約95%の確率でレートが収まるわけですから、そうしたくなる気持ちも分からなくもありません。
しかし、考案者であるボリンジャーさんは逆張り指標ではなく、順張り指標として使用することを推奨しています!!
ボリンジャーさんは、「ボリンジャーバンドに触れたことがシグナルではない」とし、「バンドの外側に終値が位置していることはトレンド発生、もしくはトレンド継続のサインであり、反転シグナルではない」とボリンジャーバンドは順張り指標であることを明言しています。
一応、一般的にこの逆張りがオーソドックスなボリンジャーバンド活用法として広まってしまったので、逆張り指標としての活用法も紹介しようとは思いますが、考案者のボリンジャーさんは順張り推しであるということはしっかりと肝に銘じておきましょう!!
ボリンジャーバンドは4つの段階を経る
ボリンジャーバンドには大きく分けて次の4つの段階があります。
- スクイーズ(バンドが狭まっている状態)
- エクスパンション(バンドが広がり拡散し始める状態)
- バンドウォーク(レートがバンドに沿って推移していく状態)
- ボージ(バンド幅最大から最小へ)
- オレンジ…±1σ
- 赤…±2σ
- 緑…±3σ
1.スクイーズ(バンドが狭まっている状態)
バンドが狭まっている状態です。一定の狭い範囲内を行ったり来たりしている状態、つまりは持ち合いの状態がこれです。
2.エクスパンション(バンドが広がり拡散し始める状態)
1.スクイーズを抜けて、つまり持ち合いを抜けて、トレンドに入るとバンドが拡散し始めます。このバンドの広がりをエクスパンションと言い、トレンドの始まりを示唆します。
3.バンドウォーク(レートがバンドに沿って推移していく状態)
トレンドが始まると、上昇トレンドの場合であれば、+1σ~+2σ間を、下降トレンドの場合であれば-1σ~-2σ間をバンドに沿って推移していきます。この状態をバンドウォークと言い、強いトレンドが発生していることを示唆します。
4.ボージ(バンド幅が最大に広がった状態)
バンド幅が最大に広がった状態をボージと呼びます。このボージの発生はトレンドの終了を示唆します。
ボージを経てまた1のスクイーズへと戻るのが、1番綺麗なボリンジャーバンドの形状変化となりますが、もちろん、必ずこの1~4の順番を踏むかと言えばそうとも言えないところが、トレードの難しいところです。
ボリンジャーバンドの使い方
順張りとしてのボリンジャーバンド(推奨!!)
ボリンジャーさんも推奨!!順張りの使い方です。
ボリンジャーバンドの特性は何だったでしょうか?
±2σ以内に収まる確率は約95%でした。
この特性を言い換えると、
±2σを逸脱する確率は5%である
ということが言えます。
つまり、この20回に1回起こる逸脱を強いトレンドとみなし、順張りを仕掛けていくというのが、考案者のボリンジャーさんも推奨している「順張りとしてボリンジャーバンド」の使い方です。
上の図で、1番初めに+2σを抜けているのは1の部分です。抜けているかどうかは、終値、つまりローソク足の実体が越えているかどうかで判断します。
一応ボリンジャーバンドの順張りの手法からいくと、1番の終値が確定したところでエントリーのなるのですが、その前のスクイーズの持ち合い部分での最高値である、2番のラインを越えるタイミングだとより一層期待感が高まりますよね。
それぐらいになると、-2σ側のバンドも広がり始めていて、エクスパンションの雰囲気もだいぶ具体化してきています。
その後については、ダウなりトレンドラインなどを追っていけばいいのですが、3番の部分でヒゲが揃い始めているところの、-2σに注目して下さい。
バンドが閉じ始めていますよね。このトレンド方向と逆側のバンドの閉じ始めが、一応一旦の、「今まで続いてきたトレンドが終了に近付いてきたよ~」という合図になります。
なので、バンドの閉じ始めも、決済する上での1つの根拠として捉えるのもいいのではないでしょうか。
逆張りとしてのボリンジャーバンド(非推奨)
こちらは考案者非推奨の手法の逆張りです。
95%の確率でバンド内に収まるのだから、バンドにタッチしたら反転するんじゃない⁈というのが、こちらの逆張り手法です。
逆張り戦略は、レンジ相場で使うのが一般的です。ボリンジャーバンドができる限り平行になっている方がトレードしやすいようです。
図にも記してある通り、ダマシが結構発生するので、「タッチしたら即逆張り!!」な~んてトレードをしていたら、おそらく即死するでしょうww
±2σを目安にし、そこにレートが到達した時に、下位足でトレンドの転換のサインがでるかどうか、他のオシレーターが転換サインを出しているかどうか、など、他の根拠が見出せるかどうかが重要になってきます。
トレンドが発生した場合はかなり危険です!!そのことだけは絶対に忘れないで下さい!!
持ち合いの後にはいつかトレンドが発生します。自分が逆張りを仕掛けようとしたタイミングがたまたまトレンド発生タイミングとバッティングする可能性も十分にあるのです。このことだけは必ず肝に銘じておくようにしましょう。
ボリンジャーさんが言ってるんだから...
というワケで、順張りと逆張り、2つの手法が一般的に紹介されているワケですが、やっぱり考案者のボリンジャーさんが推奨しているのだから、「順張り」を狙っていくのが安全かつ効率がいいと思います。
そもそもトレードはレンジ相場に手を出さない方がよいとされています。それなのに、このレンジ相場にすら収益を求めに行く姿勢はあまり関心できるものではありません。
逆張りをしようとしてダマシに遭い、頭にきて、「次の機会は多少の行き過ぎは目をつぶろう」みたいなことをやり始めると、そういう時に限ってトレンドが発生したりします。こうなるとこの後のトレードは更に悲惨なものになっていきます。
少なくとも初心者の方は、逆張りはとりあえず使わないことをおススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?まとめると以下のようになります。
- ボリンジャーバンドには、スクイーズ・エクスパンション・バンドウォーク・ボージという4つの段階がある
- ±1σ内に約68%、±2σ内に約95%、±3σ内には約99%の確率でレートが収まる
- ±2σの外にレートがはみ出した場合は、強いトレンドが発生したとみなし、±2σを終値が越えたタイミングで順張りを仕掛ける
- ±2σ内に95%の確率で収まるという習性を利用し、レンジ相場で±2σにタッチした時に、他にも逆張りできる根拠があれば、逆張りを仕掛ける
- 考案者のボリンジャーさんは、±2σは「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」のサインとしては考えておらず、よって、逆張り手法は推奨されていないので、そのことはしっかりと肝に銘じておくべきである
終値が±2σを越えた!!と思ってエントリーしてみたらバンド内にすぐ戻ってきてしまったり、エクスパンションしたかと思えばすぐ閉じてしまったり...
色々相性はあるとは思いますが、まずは練習が絶対です。みなさんもたくさんいじり倒してマスターできるように挑戦してみて下さいね!!
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