どうもこんにちは!!
TOCです。
さて、今回は初心者にはとっつきにくいと思われる一目均衡表について学んでいきたいと思います。
なぜ、とっつきにくいと思われがちなのかと言えば、おそらく、登場する線がやたらと多いからだと思うのですが、さほど難しいものではありません。「奥が深い」だの、「熟知しているトレーダーは数えるほど...」とか言われますが、我々は一目均衡表研究家ではありません!!
基本的な使い方さえ間違わなければ問題ない!!
なので、そんなに最初から「難しい!!」と身構えることなく、サクッと勉強しちゃいましょう!
ほな、今回もいってみよ!!
目次
一目均衡表とは何なんじゃ?!
世界に誇る、MADE IN JAPAN インジケーター
一目均衡表は1936年、都新聞(現:東京新聞)で株式・商品市場担当記者として勤め、商況部長としても活躍した、細田悟一という人が、「一目山人」というペンネームで発表した、純国産のインジケーターです。
世界では「Ichimoku」と呼ばれ広く親しまれているようです。
一目均衡表は、『相場は「売り手」と「買い手」の「均衡(パワーバランス)」が崩れた方向へ動き、方向性が確立した後、相場の行方というものは『一目瞭然』(いちもくりょうぜん)である』という考えの下に成り立っているんだってさぁ。
まぁ、これも堅っくるしい言い方してるけど、要は、「レンジ抜けたらトレンドが発生し、トレンドが発生したら方向は簡単に分かるよね?!トレンドはしばらく続くんだから...」って至極当然のこと言ってるだけだよなぁ。
なんて、軽んじた発言してると誰かに怒られそうだけど、とにかくとっつきにくさを排除したいので許してやって下さい。もしかしたら、あなたにすげぇ合うかもしれないのに、最初から先入観で「分からん!!」ってなったらもったいないでしょ?!
基本的には、移動平均線のようにトレンドを把握する系のインジケーターですね。
基本的な構成要素・5つの線
1.基準線
過去26日間の最高値と最安値の中心値を結んだ線で、中期的な相場の方向性を示します。
例えば、ドル・円相場の過去26日間の最高値が120円、最安値が100円だった場合、基準値は110円となります。
2.転換線
過去9日間の最高値と最安値の中心値を結んだ線で、短期的な相場の方向性を示します。
3.遅行スパン
当日の終値を26日前に記入します。
4.先行スパン1
基準線と転換線の中心値を、26日先に先行させて記入します。
5.先行スパン2
過去52日間の最高値と最安値の中心を、26日先に先行させて記入します。
雲
先行スパン1と先行スパン2に囲まれた部分を「雲」と呼んでいます。
一目均衡表の期間設定
期間設定は以下の通りです。特に理由がなければ、デフォルトの設定のままで十分だと思います。
- 転換線…9
- 基準線…26
- 遅行スパン…26
- 先行スパン1…26
- 先行スパン2…52
一目均衡表の売買シグナル
次に一目均衡表を使った売買シグナルについて見ていきましょう。
①.基準線と転換線のクロス
1つめは、
基準線と転換線のクロス
です。
- ゴールデンクロス…買いシグナル
- デッドクロス…売りシグナル
上図にも書きましたが、やはり、クロスをエントリーサインとして採用するかどうかは、他にもそれなりの根拠があるかどうかによります。
上図を見てもらえれば分かるように、至るところでクロスは発生します。最初に起こったゴールデンクロス(白丸で囲った所)の時点では依然としてそこまで続いていた下降トレンドの転換が全く見えていない状態なので、やはり、ゴールデンクロスしたからと言って、「はいっ!買い!!」とはなりません。
2つめのゴールデンクロスのように、「一度、安値が切り上がることにより、トレンド転換が見えてくる」とか、「オシレーターが売られ過ぎからの反転」、「強力な上位足のサポートラインでの反転」など、他の根拠と合わせて使った方がよいのは、言うまでもありません。
この後も、2つほど売買シグナルについて紹介しますが、このことについては全く同じことが言えますので、注意して下さいね!
②遅行スパンとローソク足のクロス
2つめは、
遅行スパンとローソク足のクロス
です。
- ゴールデンクロス…買いシグナル
- デッドクロス…売りシグナル
上図では、遅行スパンがローソク足とゴールデンクロスする時の、「現行ローソク足」の位置が微妙なので、直近高値をブレイクするぐらいのタイミングでエントリーした方がいいかもしれません。
その時は、「Wボトムネックライン越え」であり、更に「遅行スパンのローソク足ゴールデンクロスのタイミング」あるという、2つの根拠でもってトレードすることになります。
デッドクロスの方は、「高値切り下げ、安値更新」と同タイミングでの、「遅行スパンとローソク足デッドクロス」という2つの根拠でのトレードとなります。しかし、ここでは下位足レベルでの切り下げに過ぎないので、「押し目に向かう下落である可能性が高い」ということには十分注意しておかなければならないでしょう。
③ローソク足の雲上抜け・下抜け
3つめは、
ローソク足の雲上抜け・下抜け
です。
- 上抜け…買いシグナル
- 下抜け…売りシグナル
上図の場合、下位足のWボトムネックライン越えと雲上抜けタイミングがバッチリ重なっていますね!!
ただ、そのタイミングではまだトレンド転換みなし状態であり、確定ではないので、上図に記載通り、1時間足レベルではWトップになる可能性もまだまだ捨てきれないので、エントリーはそのリスクを承知の上で行う必要性があります。
図の選択部分が悪くて、下抜けパターンの図を紹介できませんでしたが、売りの場合は上図と全く逆で、ローソク足が雲を上から下に抜けるタイミングが売りシグナルとなります。
三役好転・三役逆転
今まで紹介してきた、①~③において、買いシグナルが出た状態を「好転した」、売りシグナルが出た状態を「逆転した」と呼び、①~③全てが揃った買いシグナルを「三役好転」、①~③全てが揃った売りシグナルを「三役逆転」と言います。ちなみに上図は「三役好転」です。
- 転換線が基準線に対してゴールデンクロス
- 遅行スパンがローソク足に対してゴールデンクロス
- ローソク足の雲上抜け
- 転換線が基準線に対してデッドクロス
- 遅行スパンがローソク足に対してデッドクロス
- ローソク足の雲下抜け
①~③の三役が揃うということで、「三役好転」、「三役逆転」ともに、より強いシグナルとして認識されます。
なんか麻雀の役みたいですよねwww
一目均衡表で環境認識
一目均衡表は売買シグナルとしてだけではなく、相場環境認識をする為のツールとしても利用することができます。
買い優勢
- 転換線が基準線よりも上にある
- ローソク足が雲よりも上にある
- 遅行スパンがローソク足よりも上にある
売り優勢
- 転換線が基準線よりも下にある
- ローソク足が雲よりも下にある
- 遅行スパンがローソク足よりも下にある
全部揃う必要はありません。もちろん全部揃えば「三役好転」「三役逆転」ですから言うことはありませんが...
「買い優勢条件の内、まだ1つしか満たしてないから、まだまだ買いは先の話だな」とか、「売り優勢条件の3分の2が満たされたから、そろそろ他の売り根拠についても精査してエントリーに備えよう」とか、そんな感じでいいんです。
ね!簡単でしょ?!むしろ一目均衡表だけで3つの条件が課せられるので、「何使えばいいんか分からないよぅ~(汗)」な~んて人はいっそのこと、一目均衡表をビシッ!!と使ってみるのも手かもしれませんねw
実際はどんな感じで動くのかな?
実際はどんな動き方をするのか、シミュレーションソフトを使って動きを追ってみました。
上図の番号は時系列で並んでいます。
まず1番初めに転換線と基準線がゴールデンクロスしました。さすがにまだこれだけではエントリーできませんよね。
次にきたのが、ローソク足の雲上抜けです。この時点で遅行スパンが逆にローソク足の下に潜り込んでしまったので、せっかくもう少しで「三役好転」だったのに残念です。
最後にいよいよ遅行スパンがローソク足を上抜けしました。ここで初めて「三役好転」が発動!!
でも正直まだ遅行スパンがローソク足に囲まれている状態で、下手をすればすぐにまたローソク足の下に潜り込んじゃうんじゃないか?!って不安になりませんか?
更にはこのチャートは1時間足なのですが、ずっと高値が揃って長いことレンジ状態、つまり強力なレジスタンスラインという懸念材料が近いということも気になります。
まぁ、結論、高値ブレイクでエントリーするのが1番安心なんだと思います。が、攻めるスタンスの人は「三役好転」が確定した時点で入っても問題はないんじゃないでしょうか?
それに注目したいのが、4番目、最後の局面です。
現行レートのローソク足の先には、転換線・基準線・雲、遅行スパンの先には下に潜れそうなローソク足という障害物がない状態です。
なんか伸びそうな気がしませんか?!
実はこの後の画像が「買い優勢」の項で紹介した画像に繋がるんですねw
実際すごく伸びていることが分かると思います。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?一目均衡表、まとめるとこうなります。
- 日本が全世界に誇る、純国産のインジケーター
- 構成要素は、転換線(9)・基準線(26)・遅行スパン(26)・先行スパン1(26)先行スパン2(52)の5つである
- 売買シグナルは「転換線と基準線のクロス」「遅行スパンとローソク足のクロス」「ローソク足の雲上抜け・下抜け」の3つがある
- 売買シグナルだけではなく、環境認識をする上でも非常に優れたツールである
「三役好転」「三役逆転」だけでも3つのシグナルが揃う、つまり一目均衡表だけで3つの根拠が揃ってしまうのです。
その上更に他の根拠を絡ませれば、より一層トレード精度が上がるのではないでしょうか?
ビジュアルがゴチャゴチャしていて難しそうに見えたり、世間が「奥が深い」などと脅すもんだから、どうしても敬遠してしまいがちですが、そんなに難しく考える必要はありません。
どのツールを使ったらいいの?と悩んでる人や、今まで食わず嫌いで使ってこなかったという人も、この記事を読んだ機会にぜひ一度一目均衡表を使われてみてはいかがでしょうか?
この記事を書いた私がおススメ!!現在も使用しているからこそ分かる、使ってほしいFX会社!!
初心者の方にはまずコレ読んでほしい!!下手に覚える前にこの1冊!!